子供乗せ自転車/アンジェリーノ

ブリヂストン アンジェリーノ アシスタ(3ページ目)

子供乗せ自転車で一番人気のブランド「アンジェリーノ」の電動アシスト自転車を、実際に幼児を二人乗せてインプレッションしました。子供の乗せ降ろしはもちろん、細部の機能やどれだけ急な坂道を登れるのかも試してみました。

遠藤 まさ子

執筆者:遠藤 まさ子

子育てグッズガイド

 

4.0Ahのバッテリーで、どのくらい坂道を走れるのか

ガイドの住んでいる近辺は、割と坂道が多い地域です。保育園までの道のりにはどうしても一山超える必要があり、最短距離では20%超の坂が、そしてそれを避けるには1km遠回りして10%の坂を越えなければなりません。ですから、電動アシスト車が子供を二人乗せたままでどれだけ坂を上れるのかは、切実な問題でした。今回はいい機会でしたので、様々な勾配の坂を巡り(全長50m以上の坂)、実際に子供を二人乗せて走ってみました。なお、脚力の差も考慮するため、主人にも試してもらいました。
 

6%の坂は楽勝、発進時の恩恵が大

余裕で登れた6%の坂は、坂道途中での発進時にアシスト効果大

余裕で登れた6%の坂は、坂道途中での発進時にアシスト効果大

まず挑戦したのは6%の坂道(全長250m)。パッと見でも「坂だな」とわかるくらいの、日常的によく見かける勾配です。電動アシスト車の試験条件に近い勾配ですから、超えられないということはまずないと思いつつ試したところ、あっさり完走。ギアは2、アシストモードはオートエコプラスのままで大丈夫でした。

坂下や途中に交差点があり、勾配を0スタートすることも多い坂道だったので、電動アシスト車の威力を予想以上に感じられたのは大きな収穫。子供を二人乗せたままでは例え緩やかな坂道でもうまく走りだせず、漕ぎ出しで転倒することもありますから、「近所には緩やかな坂しかない」という人にもぜひ電動アシスト車をおすすめしたいです。
 

通常はまず登れない、12%の坂道もらくらく

まず押して登るだろう、10%超えの坂もらくらく

まず押して登るだろう、10%超えの坂もらくらく

次に挑戦したのは12%の坂道(全長200m)。見るからに「坂だ!」という感じで、正直歩いて登るのもややきつい感じです。もちろん子供を乗せたまま自転車で走るなんてことは、非常に難しいと思います(主人は子供一人であれば足をつかずに超えられるそうです……)。

まずは主人に試してもらいましたが、ギアは1、標準モードで難なく完走。私はギアは1、アシストモードを強にすれば完走できました。ちなみに坂道の途中でギアを変えるとトルクがかかっているため変速しづらいので、あらかじめギアを落としておくのが坂道踏破のコツです。4.0Ahのバッテリーでも、意外にパワーがあると感じられました。
 

最強の坂!? 22%の勾配は……

さすがに日常的に登ることは少ないであろう激坂だが、4.0Ahモデルでも脚力次第で完走可能

さすがに日常的に登ることは少ないであろう激坂だが、4.0Ahモデルでも脚力次第で完走可能

最後に挑戦したのは、歩いて登ってもヘトヘトになりそうな22%の坂(全長70m)です。どこか一部だけ22%であればまだいいのですが、試乗したこの坂は、本当にずっと急な勾配が続いている都内でも屈指の急坂です。さすがに初めからギアを1に、アシストモードは強にして挑んだのですが……主人は残り5m、私は残り10mの地点で足をついてしまいました。

これほどの坂になるとリアシートに子供を乗せているだけでひっくり返りそうにも思えますし、さすがに現実的な坂ではないのかもしれません。とはいえ、今回試乗したのが4.0Ahであることを考えると、「アンジェリーノPOSH アシスタDX」(6.0Ah)などのもっと出力の高いモデルであれば、十分踏破できたようにも思います。なお、子供(体重10kg)をひとりだけ乗せている状態であれば、主人も私も完走できました。
 

バッテリータイプは、持ちの良さで選んでも◯

結論から言うと、よほど坂がきつい地域に住んでいなければ、4.0Ahの出力でも十分効果的だと思います。今回の試乗ではなんだかんだ12km程度走行したところでバッテリーが切れたので、バッテリーの持ちとしては(坂のキツさも考慮すると)カタログ数値とそれほど大きな差はないのかなと思います。ですから、アシスト力だけではなくバッテリーの持ちに着目し、坂の多い地域の方は大容量の6.0Ahを、平坦な道であれば4.0Ahのタイプを選んでもいいと思います。

ただし、4.0Ahタイプの自転車に6.0Ahのバッテリーをつけても、バッテリーの持ちは良くなるもののアシスト力には変わりありませんので、アシスト力を期待する人は初めから高出力タイプの車種を選んだほうがいいでしょう。


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